【二回試験】民裁起案の書き方

鉄則

争点(争いのある主要事実)を外さない

訴訟物を外さない

  取り下げられた請求は書かない

要件事実は暗記(白表紙に記載のある範囲で)

これを覚えてないとブロックダイアグラムが組めない。

つまり、起案できない。

積極方向と消極方向の双方の事実を過不足なく検討する。

自分のとる結論に都合の良い事実だけピックアップしてはならない。
この点は司法試験と同じ。

途中答案はNG

何が途中答案かは微妙な判断だが、
最低限、結論は示すこと。

コツ

 時系列表を作る

  事実の先後関係が意味を持つこともある。

流れ

1 訴訟物、個数,併合形態を把握

  各訴訟物の個数を書いた上で、合計を書く

・所有権に基づく物権的請求権:侵害対象の所有権の個数×所有権侵害の個数
・契約:契約の個数

・付帯請求の数:主たる請求の個数

・単純併合=
・選択的併合=請求のいずれかが認容されることを解除条件として他の請求について判断を求めるもの
・予備的併合=主位的請求が認容されることを解除条件として予備的な請求をしているもの

2 主張立証責任に基づき請求原因,抗弁,再抗弁等に分類

①よって書きは不要

②主張内容の簡潔な見出しを付ける 
例:錯誤による無効、所有権喪失―売買・有権代理等、

③攻撃防御の対象となる主張を明記する
  例:請求原因1に対する抗弁。請求原因が1つしかない場合には、不要。

④撤回済みの主張は記載する必要はない

3認否

4当事者の主張するストーリーを把握

主に供述や陳述書から、当事者双方がどのようなストーリーを主張しているのかを把握する。

5事実認定

  争点が複数ある場合は,争点相互の関係性を把握する

 ⑴証拠の分類

  直接証拠=要証事実を直接に証明できる証拠

右矢印: 認定

 直接証拠         主要事実

間接証拠=間接事実を証明する証拠

右矢印: 推認(経験則)
右矢印: 認定

間接証拠         間接事実            主要事実

  直接証拠(要証事実を直接に証明できる証拠)の有無をまず確認

※伝聞証拠(ex「甲が乙に金を貸したと聞いた」という証言)は間接証拠
→伝聞証拠から認定できる事実は,「証人が,甲が乙に金を貸したと聞いた」という事実。
金を貸した事実そのものではない。

つまり,直接証拠たりうるためには,①体験者性②事実対応性の2つの要素が必要

・会社の代表者の供述は、原告代表者供述!
・使者も要証事実の直接の体験者であることに注意

⑵判断枠組み

 以下4パターン

①直接証拠である類型的信用文書(その記載及び体裁から,類型的にみて信用性が高い=成立の真正が認められる)があり,その成立に争いがない場合

特段の事情がない限り,書証の内容通りの事実を認定する。

その書証が処分証書(意思表示その他の法律行為が文書によってされた場合のその文書ex契約書,手形,契約解除通知,遺言)であれば,成立の真正が認められている以上,意思表示その他法律行為が認定できる。


このパターンでは,意思表示の効力を障害する事実の有無(ex虚偽表示)が,抗弁の中で検討されることになる。

②直接証拠である類型的信用文書があり,その成立に争いがある場合

挙証者に成立の真正の立証責任がある(民訴228条1項)。
もっとも,署名or押印がある場合は成立の真正が推定される(同4項)。

押印の場合,2段の推定の問題。
民訴228条4項だけでは,押印が本人の意思に基づくことは推定されない。

印影が本人の印象によるものであれば,本人の意思に基づく押印と推定される(一段目の推定)

推定が働く場合,反証が成功しているか否かを検討する。

→一段目に対する反証:印象の盗用,冒用,押印の困難など
二段目に対する反証:白紙の悪用,文書完成後の偽造など

③直接証拠である類型的信用文書はないが,直接証拠である供述証拠がある場合

供述の信用性を検討

④直接証拠である類型的信用文書も直接証拠である供述証拠もない場合

間接事実の総合考慮により要証事実を推認できるか否かを検討

⑶動かし難い事実

当事者のストーリーが動かし難い事実と整合するか否かを判断するのが事実認定。

動かし難い事実は4パターン

①争いのない事実

当事者が主張する主要事実を相手方が認めれば自白成立(民訴179条)

間接事実・補助事実は、自白があっても当事者及び裁判所を拘束しない。
しかし,弁論の全趣旨(247)から,動かし難い事実として認定して良い。

②当事者双方の供述等が一致する事実

証拠レベルで双方の認識が合致している事実。
⇔①は,主張が一致する場合に限定されている

③成立の真正が認められ信用性が高い書証に記載された事実

成立の真正が争われている場合,処分証書であっても信用性が高いとは言えない。

逆に,報告文書であっても,信用性が高ければ動かし難い事実となる。

④不利益事実の自認

人は自分に不利な嘘はつかないという経験則から,
不利益事実を自認している場合は真実である可能性が高い。

ただし,自認した不利益事実よりさらに不利益な事実を隠そうとして些細な不利益事実を自認したり,供述者が有利・不利の判断をつける能力がない場合は,上記経験則が当てはまらない。
④で動かし難い事実を認定する際は慎重な検討が求められる。

このことから,④の推認力は①〜③に比べ低い。
まずは①〜③で動かし難い事実を認定するよう努めるべき。

6 総合評価

1・2・4類型

例:以上を総合すると、原告 or 被告の○○というストーリーについて、全ての動かし難い事実から合理的に説明できる。
 ●●(反対仮説)の可能性については、~という理由で、不合理である。

3類型

上記動かし難い事実からすると、○○の供述は合理的であり、信用できる。

解答例

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